株式投資は、うまくいけば資産を大きく増やすことができる夢のある世界です。
しかし、現実はそう甘くありません。私は実際に、25年前から投資を始め、多くの「失敗」や「後悔」を経験してきました。
そのなかで、最も悔しかったのは、ソフトバンク株を手放し、サンバイオに乗り換えてしまったことでした。
今回は、その体験をもとに、「株で失敗する典型的なパターン」について、初心者の方にもわかりやすくお伝えしたいと思います。
ソフトバンクに200万円を投資していたあの頃
25年前、私はまだ株式投資を始めて間もない頃でした。
当時のソフトバンクは、ITバブルの渦中にありながらも、アリババへの出資やインターネット関連企業への積極的な投資で、将来性が高く評価されていました。
私は思い切って200万円をソフトバンク株に投資しました。当時は大きな決断でしたが、「この企業は伸びる」と本気で信じていました。
そして実際に、株価はその後大きく上昇していきました。
チャンスを逃した…サンバイオへの乗り換え
しかし、株式市場には「もっと儲かりそうな話」が常に流れてきます。
あるとき、ネットやSNSで話題になっていたのが、バイオ関連株の「サンバイオ」でした。
「脳の再生医療が実用化すれば、とんでもない株価になる」
「10倍株、100倍株になる可能性がある」
そんな情報に心を動かされた私は、まだ含み益のあったソフトバンク株を売却し、すべての資金をサンバイオに移してしまったのです。
サンバイオの急騰と急落
当初、サンバイオは期待通りに大きく上がりました。株価は1,000円台から一時12,000円近くまで上昇し、「やっぱりこれは正解だった!」と浮かれていました。
しかし、その後の臨床試験で期待された成果が出ず、株価は一気に暴落。たった数日で株価は半分以下になり、私は売るタイミングも逃して、大きな損失を抱えることになりました。
「もう少し持っていれば…」
「ソフトバンクを手放していなければ…」
そんな後悔が、何度も何度も頭をよぎりました。
長期投資の力を信じきれなかった
あとから知った事実ですが、もしソフトバンク株を持ち続けていたら、当時の200万円は今頃6,000万円〜1億円になっていたかもしれません。
それは、株式分割やアリババ投資の成功、長期的な企業成長を通じて得られる“報酬”でした。
つまり、私は自分が信じて買った株を、自分で信じきれなかったのです。
投資で成功する人は、たとえ一時的に株価が下がっても、「本質的な価値」を信じて持ち続けられる人です。
私は、それができませんでした。
なぜ人は「今、熱い銘柄」に飛びついてしまうのか
これは私だけの話ではありません。株式投資における典型的な失敗パターンです。
- ネットやSNSで話題になっている銘柄に飛びつく
- 「すぐ儲けたい」という気持ちが先走る
- 自分がよく理解していない分野の株を買う
- 短期の値動きに一喜一憂して、本来の目的を見失う
こういった「心理的な罠」は、投資家であれば誰もが一度は経験します。
今だからこそ言える、初心者へのアドバイス
投資初心者の方に、私の失敗から伝えたいことは次の通りです。
- 一度信じて買った株は、簡単に手放さない
信じるには「調べること」「理解すること」が前提です。 - 短期の騒ぎに流されない
「今熱い」は、裏を返せば「もう遅い」かもしれません。 - 分散投資を怠らない
すべてを一銘柄に集中させると、失敗したときのダメージが大きいです。 - 感情に左右されない投資判断を心がける
欲と恐怖が判断を狂わせます。
株で失敗したからこそ、仮想通貨では冷静に
実は今、私は仮想通貨にも投資をしています。
以前の自分であれば、「○○が100倍になるらしい!」と飛びついていたかもしれません。
でも今は違います。
ソフトバンク株の教訓があるからこそ、ビットコインやイーサリアムのような「本質的に価値のある資産」を、長期で保有するスタンスを取っています。
そして、感情的にならず、冷静に市場を見つめるようになりました。
まとめ:失敗は、次の成功の「種」
私は株で失敗しました。でも、それを「終わり」にはしませんでした。
なぜなら、失敗は学びです。そしてそれを次に活かすことができれば、それは失敗ではなく、成功の種になります。
あなたも、もし今投資に悩んでいるなら、私の体験が少しでもヒントになれば幸いです。